ACC Cafe2
仙台にある編集・制作会社です。取材に、デザインに、営業に日々奮闘している弊社スタッフが、仙台をアピールします!
プロフィール

Author:エーシークリエイティヴ
100万都市なんて言ったって仙台には、編集者を複数抱えている会社は少ない。弊社は、ライター兼編集者8人、デザイナー4人という陣容である。日々、仙台とその近郊を走り回り取材し考え書いて作って歌ったり踊ったりしている。もちろん恋したり酔っぱらったりもする。そんな由無し事を含め、仙台をアピールするのがACCCafe2だ。ご贔屓願いたい。
目指せ毎日更新! 月一大増ページということで。



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大人の遊び心を刺激する温もりの“アナログ玩具”
※メールマガジンのACCcafeから宮城のショップやイチオシ情報を随時転載していきます。

手づくりこま工房 かじかの森
文・写真 マキコ

 江戸独楽職人、嶋村幸二さんの存在は4年前に知った。取材で訪れた幼稚園で見かけた独楽の斬新な配色、ユニークな形状が目を引いた。
 何かの機会に紹介できればと思い続け、昨年12月、念願の取材にこぎ着けた。住居を兼ねた工房は、森林が広がる登米市東和町の中でも一段と山深い場所にあった。
 工房名は「かじかの森」。「春になると、近くの沢でカジカがきれいな声で泣くから」と由来を説明してくれた。
 嶋村さんは東和町の隣町、登米市中田町の出身。中学卒業後、大工として働いていたが、三十歳で江戸独楽の第一人者、広井道顕さん=仙台市太白区=に師事。大工仕事の傍ら秋保にある広井さんの工房に通い、五年をかけて技を習得した。

 嶋村さんの作品は実に多種多彩。スイカ模様やカタツムリの形状など、見ているだけで気分が高揚する。

 そんなわたしを尻目に「見るだけでなく、回してみて初めて面白さが分かる」と、作者自らが実演してくれた。

 嶋村さんの手から離れた独楽が、ものすごい速度で回転する。モーターやアイコンが付いている訳ではない、ただの木にすぎない。にも関わらず、宙に浮いたり、逆立ちしたりと想像がつかない動きを見せる。動きの変化は独楽の芯棒の長さ、重さなど微妙な変化がもたらすという。

 このような職人技を受け継ぎ人は、今のところいない。「技術を教えてほしい」と工房を訪れる人はいるものも、そのほとんどが職としてではなく、趣味での制作を希望している。

 嶋村さんの息子さんはすでに、公務員として独立している。それでも、祝日にろくろを回すことがあるという。

 嶋村さんは「趣味の範疇なら楽しいけれど、商売にしてしまうと大変。大工を続けていた方が生活が楽だったかもしれない」と苦笑いするが、その一方で「せっかくの日本の文化、絶えてしまったら寂しいね」と複雑な心境を見せた。
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メモ
県内の職人は6、7人程度
   
 江戸独楽は江戸時代元禄のころに大流行したとされる。種類は600にもなるといわれ、嶋村さんはこのうち80種を制作している。
 独楽の原料はミズキ、アオハダ、サクラ、カエデなど。木の皮をむいたら、割れを防ぐために2年ほど自然乾燥させ、製材、ろくろ挽き、絵付けと作業が続く。
 宮城県内で活動する職人は6、7人ほど。地域的には白石や遠刈田など県内に集中しており、嶋村さんのように県北の職人は希少だ。


Information

 かじかの森工房では、見学や絵付け体験も受け付けている。要予約。作品の購入も可能だ。500円〜。嶋村さんの作品はこのほか、登米市東和町米川(国道398号沿い)の「道の駅 林林館」、仙台市太白区の「秋保工芸の里」でも扱っている。
 
登米市東和町米谷字南の沢156-1
TEL0220-42-3731
営/不定休

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